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私達の水なすは泉州の、さらには日本の誇るナスまで登り詰めたのか、その歴史や由来・特徴、栽培方
法、さらには食べ方などについてなす伝の知る範囲で書き記したいと思います。ご参考にして下さい。

 

ナスの生い立ち
 数千年の古い歴史
を持つナスの生まれ故郷・原産地はインドの東部です。熱帯地帯であるインドで紀元前から栽培されていたナスは、やがて東ルートで東南アジアや中国、一方西ルートで中東や地中海沿岸を経てヨーロッパに伝わったと考えられています。中国に伝わったのは紀元前5世紀頃ですが、すでに6世紀頃の「斎民要術」にナスの栽培などに関する記述があります。ヨーロッパに伝わったのはだいぶ遅く13世紀頃といわれています。

日本にいつ渡来したのかはわかりませんが、少なくとも奈良時代には僧により中国から伝わり栽培が行われていたようです。東大寺正倉院文書には天平六年(734年)に「茄子」についての記載があり、平城京の遺構から発掘された木簡(736年~)にも複数の記録が残っています。
 私たちの2大夏野菜と言えば、トマトとナスではないでしょうか。トマトの生まれ故郷・原産地は南米アンデス山脈の高原地帯で砂漠に似た乾燥地帯です。対してナスは高温多湿の熱帯地帯であると言うのは対峙して興味のあるところです。しかも、トマトの食用として脚光を浴びたのは18世紀のイタリアで、日本に伝わったのはオランダ人によって18世紀の初めとされます。ナスのヨーロッパ伝来が13世紀、日本への渡来が7世紀と言いますから、ナスの歴史の深さがうかがえます。

 日本各地に伝播したナスは、長い歴史を経てそれぞれの地域ごとに品種改良が進み、さまざまな品種に枝分かれしていきました。宮城県の伝統野菜である「仙台長なす」は伊達正宗の家臣が文禄の役の際、原種を博多から持ち帰ったのが始まりとされます。静岡の伝統野菜である「折戸なす」は、徳川家康にも献上されたと言われています。もともと熱帯性のナスも現在の日本では全国で様々な品種が栽培されるほどになりました。
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代表的なナスの品種紹介

 日本で栽培されているナスは細かく分けると30~40種類ありますが、その中でも代表的なナスを紹介します。

 

中長なす

中長なす

 多くの地域で栽培され、市場に最も多く流通している一般的なナスです。12~15cmくらいの長卵形で、皮は濃紫色です。
 皮も果肉も適度に柔らかく、水分も程よく含み、サイズ的にも扱い易いのが特徴です。調理法も幅広く、焼き物、煮物、蒸し物、漬物などオールマイティです。
 俗に「千両なす」ともいわれ、品種としては「千両」や「千両二号」「早生大名」などがあります。1株当りの収穫量も多く、ハウス栽培によって長期間栽培できるので、全国に普及しています。

 

丸なす

丸なす

 コロッとした丸いなすで、大きさは野球やソフトボールくらいの愛嬌のあるまん丸とした形が特徴です。皮の色は濃い紫で肉質は緻密でずっしりとしており、甘味が強いです。
 京野菜である「賀茂(かも)なす」が有名で全国的に知られていますが、他にも長野県の「小布施丸なす」、奈良県の「大和丸なす」、新潟県の「魚沼巾着」などあります。
 緻密な肉質を生かした調理法は、田楽や揚げ物、焼き物などに特に向いています。

 

小なす

小なす

 5~8cmくらいの小さく収獲されるナスの総称で、「丸形」と「卵形」があります。重さは10~20g程度です。
皮がやわらかく肉質が締まっているので漬物に向いています。山形県のお漬物の名産である「からし漬け」に使われる「民田(みんでん)なす」や、果肉がやわらかく浅漬けするとおいしい新潟名産の「梨なす(黒十全)」などが知られています。

 

米なす

米なす

 アメリカの大型の品種を日本で改良したと言われるナスです。一般的なナスが120~150g程度なのに対し、米ナスは300~400gくらいあります。皮の色は黒紫でヘタが緑色をしています。果皮は厚くかためで肉質は締まり煮崩れしにくいのが特徴です。焼き物や煮物、田楽、ステーキなどに向いています。火を通すことで、油や出汁をよく吸収し、味わいが豊かになります。基本的に加熱した調理のほうがおいしく、果肉の硬くしまっているので生で食べる漬け物にはあまり向いていません。

 

水なす

水なす

 大阪府南部の泉州地方の特産としてあまりにも有名で、皮が薄く、絞ると水分がしたたるほどみずみずしく、灰汁(アク)も少なくほのかに甘味もあります。
 昔の水なすは、皮が薄すぎ、すぐキズが付くことから流通に不向きでした。色合いも悪いことから、消費者に受け入れられませんでした。昭和~平成にかけて流通網の発達と、皮色も濃紫の綺麗な品種に改良され、次第に広まりました。
品種としては「泉州絹皮水なす」や「
SL紫水」「みず茄」などがあります。灰汁ないため生でも美味しいのが特徴で、主に漬物として流通しています。その他色々な料理にも使われますが、全国的に有名になりつつある現在でも流通量は少なく希少な品種になります。

 

長なす

長なす

 20cm以上の長いなすですが、栽培される地域によって様々な長さがあります。皮は分厚く少し硬めですが、果肉は程よい繊維質でやわらかく、焼きなすや田楽、炒め物、煮物などいろんな料理に適しています。流通量も比較的多いです。おもに西日本や東北で栽培されていて、仙台では「長なす漬け」が特産として知られています。また九州では40cmにもなる「大長なす」が作られていて、「博多長」「久留米長」などと呼ばれています。

 

白なす

白なす

 皮の色が白いなすで、アントシアニン色素や葉緑素がないため完熟しても果皮が紫色になりません。皮は少しかためで炒め物や揚げ物に向いています。また長時間煮込んでも煮崩れしにくく、変色もしません。品種としては中長の「スノーウィ」やスラリと長い「味しらかわ」など。なお、各地に昔からの在来種があり淡緑色のものを白なすと呼んでいる地域もあります。

 

青なす

青なす

 別名「緑なす」「翡翠(ヒスイ)なす」ともいわれている皮が薄緑色〜緑色のナスです。地域によっては「白なす」と呼ばれることもあります。皮はかためで、火を通すと果肉がやわらかくなり、田楽や焼きなすにぴったりです。果肉がややかための「埼玉青大丸なす」や、やわらかくて生食もできる「万寿満(ますみ)」などがあります。各農家が自家採種し生産され、固定種となっていることが多いのも特色です。


 

伝統野菜としての品種紹介 【ナス編】

 自給自足、地産地消など様々な観点から、国産農産物の見直し気運は年々高まっています。そうした中で、各地に受け継がれている伝統野菜が、いま人気です。中でもナスは、古くから日本で栽培され、最も地域性の豊かな野菜の1つです。ここでは在来品種として日本各地で栽培されるナスの中でも特に名前の知れた3種を取り上げ、それぞれ文献などを参考にして特徴・由来や食べ方などを紹介しようと思います

薄皮丸なす (山形県置賜地域)

 「薄皮丸なす」は、山形県南部の置賜地方(おきたまちほう・おいたまちほう)で栽培されている丸ナスです。形状は丸~やや卵型、皮が薄く柔らかいのが特長で、20〜30g程度の一口大で収穫され、主に漬物に用いられます。
 その由来は明らかではありませんが、50年以上前にある農家が新潟から来た行商人から種子を入手し、そこから収量および品質に優れるものを選抜したのが始まりとされています。
 山形県における薄皮丸なすの人気は根強く、種苗会社育成による丸ナス品種が出回るようになった現在も自家用野菜として広く栽培、消費され、ナスといえばこの品種を思い浮かべる人が多いようです。6月下旬から9月末ごろが収穫期で、その間は地元スーパーに大量に並び、新鮮なものが手に入るようです。当地の家庭では、広口瓶を使った瓶漬けがどこの家庭でも用意されています。
「薄皮丸なす (山形県置賜地域)」の画像検索結果


賀茂なす
(京都市・亀岡市・綾部市・京丹後市)


 「京の伝統野菜」及び「ブランド京野菜」に指定されています。
賀茂なすは表面の光沢が美しく、へたの下が白い、大型の丸ナスです。実が緻密でしまり、ずっしりとした重みが特徴で、煮炊きしても煮くずれせず、甘味があり、ナスの女王ともいえる風格と味わいを持つ京の逸品です。
定番のなす田楽があまりにも有名です。
 栽培の起源は、「雍州府志(ようしゅうふし)」(1684年)の古文書に、丸くて大きいナスが栽培されていた記述が残されており、その頃すでに栽培されていたことを読み取ることができます。栽培当初は、現在の京都市左京区あたりで栽培されていたようで、その後、京都市北区上賀茂、西賀茂およびその周辺で栽培されるようになり、主産地であった上賀茂・西賀茂の地名が名前の由来となっています。
 なお、賀茂ナスは殆どが露地栽培されており、出回る時期は6月中旬から10月中旬に限られています。

「賀茂なす」の画像検索結果

泉州水なす (大阪府泉南地域)

  大阪・なにわの伝統野菜と言えば真っ先に泉州水なすをイメージする方が多いです。泉州水なすの歴史は古く、室町時代に書かれた教科書の1つである「庭訓往来(ていきんおうらい)」にも、なす伝の地元である貝塚市の澤(さわ)地区が水ナスの発祥地域として紹介されています。
 泉州水なすは、大阪府の南部、大阪湾と和泉山脈に囲まれた泉州地域で生産、消費されていた在来品種です。夏に畑で農作業をしていて、喉が渇いた時には、このナスを食べ、喉の渇きを潤したといわれるほどみずみずしさがあります。ナスは本来灰汁が強く生食には向かない野菜ですが、水なすは灰汁が少なく、水分を多量に含んでおり、ほのかな甘みもあって生食が可能です。生食が可能なナスは全国的にも珍しいです。

従来の泉州水なすの果皮は淡赤紫色でしたが、糠漬けにすると褐色に変化するため、味は素晴らしかったものの商品性では劣り、昭和の初めにデパートで試験販売した際には、あまり売れませんでした。家庭で食べる分には、色合いの悪さよりも味が優先されるため、長らく泉州地方の家庭の味として人気がありました。その後交配選抜により、糠漬けにしても果皮が褐色に変化しにくい濃紫色の「絹茄子」の系統が栽培の主流となり、見た目も良いことから東京でも評判を得て、平成に入り全国的に人気が出てきました。
 私共の家庭でも、小さいころは一夜漬けの浅漬け(糠漬け)が必ず食卓にあり、学校に行く前のお茶漬けの友として口にかき込んだものです。
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泉州水なすがルーツの新潟十全なす

伝統的なナスが沢山あるところから「なす王国」と呼ばれる新潟県。その代表格が十全なすで、これは泉州水ナス系の1つを昭和の初めに中蒲原の十全村(現五泉市)で栽培したのが始まりと言われます。つまりなす王国新潟を代表する十全なす「白十全なす(本十全なす)」は泉州水なすがルーツなのです。
 十全なすはその他、長岡大島地区に導入されたこれも泉州水なす系の一つの梨茄子(黒十全なす)があります。両者とも濃紺で緻密に締まった肉質なのに柔らかく、ほのかな甘味もあることが特徴です。よってその食べ方は泉州水なすと共通して、浅漬けが中心のようです。
 その他、十全なすには黒十全の派生した新潟黒十全なすがあり、現在、お店などでは黒十全なす(梨茄子)やF1の新潟十全(9割を占めると言われる)が主流ですが、本来の十全なすは冒頭の白十全なすであるので注意が必要です。ちなみに、白十全なすは高級品として料亭などで使用され一般的には出回ることは少ないといいます。
現在、枝豆、スイカ、とともに十全なすによるナス漬けが新潟県の3大味覚の一つと言われ、新潟の夏の定番となっています。泉州水なすを誇りに思う我々泉州人、特に水なす農家にとって、とても興味深い逸話です。
水なす


水なすの歴史

前述した室町時代の教科書である「庭訓往来」には、澤茄子に「みつなす」の読みを振ってあります。このことから地元では、和泉国日根郡澤村(現・貝塚市沢町)が水茄子発祥の地という説が有力視されています。一方、大阪府や地元泉佐野市の運営するホームページでは、同郡上之郷村(現・泉佐野市上之郷)近辺を発祥の地として紹介しています。「日根野あずきに上之郷なす」のことわざから、泉佐野市上之郷近辺を発祥の地とする説です。
 

泉州・泉南地図、Map


 水なすの栽培が本格的に軌道に乗ったのはナスの栽培技術が発展した江戸時代初期と考えられています。当時はほぼ地産地消の野菜として、渇いた喉をうるわすため、農作業の合間に食べるものだったようです。現在の水なすの主な栽培地である岸和田市、貝塚市や泉佐野市の地質は砂地のため水はけがよく、農業用水を確保するために溜池(タメイケ)が散在しているものの、大阪湾が近いため地下水にも程よくごく微妙に塩分が混じります。加えて大阪湾と和泉山脈に囲まれた地形特有の温暖な気候のため、蒸発していく水分を保持するために水なすは大量の水分をため込むように産地に適応して いったと考えられています。

水なすは畑の隅に植えられ農作業中の熱中症防止の目的で生食されたほか、長く漬け込んだ古漬けを塩出しして、これを大阪湾で水揚げされるものの、市場に出ない安価な小エビ(じゃこ)と和えた「じゃこごうこ」などに調理して食べていました。この「じゃこごうこ」は、泉州の郷土料理の代表格としていくつかの水なす漬け業者が復活させて、今でも取り扱っています。

水なすは、運送技術が進んだ昭和初期に販路拡大のためにデパートに並んだが、熟しても緑の斑が残り非常に傷が付きやすく漬物にすると褐色に代わるという性質から見た目が悪く敬遠されました。現在広く流通しているのは、戦後開発された本来の水茄子よりやや細長く全体が紫になる絹茄子と呼ばれる系統のものです。

その後、外見を良くする品種改良だけではなく、早期出荷を目的に水なすをハウス栽培を行ったり、加温栽培する生産農家も現れたことから、現在ではほぼ1年中水ナスが出回ることとなりました。「葉欠き」と言った果実に接触する葉を除去するなど、一個一個傷が付かないよう大切に育てており、他の一般的なナスに比べると高価なナスとなっています。なにわ伝統野菜第一号の称号を授与されたこともあり、産地以外では高級野菜のイメージが強いですが、産地では「なす」と言えば水なすのことであり、普通に栽培されています。なお、現在でも他の作物から水なす栽培に切り替える農産者も多数在るほどです。


 
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 水なすの原種といわれているナス

 水なすの発祥の地にはあらゆる説があり、地元の栽培農家や漬物業者の間でも、今でも真相は分かっていません。また水なすにも多くの品種があり、泉州地域でも地区によって栽培品種が異なります。

 

【澤なす】

 なす伝で水なすを製造する当方は現物を見たことはないのですが、大阪府貝塚市の澤地区で栽培されていた「澤なす」は 水なすの原種の一つとされています。現在では数えるほどの農家さんが自家採種により栽培しているとのことなので、途絶えてはいないようです。澤なすは一般の泉州水なすに比べ色が薄く、艶も少ないのですが、肉質は幾分しっかりしていて、生で食べられ、果肉の甘みが非常に強いのが特徴です。澤なすは、前述の通り庭訓往来という室町時代の教科書にもその記述が存在するほど歴史が古く、その甘い果肉から、澤なすと書いて「ミツナス」と呼ばれていたそうです。

庭訓往来

庭訓往来に「沢茄子」の文字が存在しています。

 

【馬場なす】

 大阪府貝塚市馬場地区と言う狭い地域の中だけで、現在でも少量栽培されているのが「馬場なす」です。数件の農家により、自家採種で育てられています。水なすの原種といわれているナスの一つで、現在泉州地域でも栽培農家はほとんど無く、その種は頑なに門外不出が守られています。そのようなことから「幻の水なす」とも呼ばれ、めったに市場に出る事は無いです。その見た目は澤なすや水なすの丸みを帯びた卵型の形状とは違い、長ナスのような細長い形をしています。馬場なすの特徴は皮の薄さ・柔らかさと果肉の甘みです。皮は他の一般的な泉州水なすと比べてもかなり薄くて柔らかいです。食感は泉州水なすに近く生でサラダに十分使えます。浅漬けにすると、泉州水なすよりも甘味があって美味しいと言う方も多いです。泉州水なすに比べ実は細長、長なすに似た形をしています。現在ではハウス栽培、露地栽培ともに少しずつ栽培面積を増やしていますがまだまだ市場ではめったに目にすることはありません。
 私たち水なす生産農家からすれば、泉州水なすのより一層の発展のためにも、種子を公開して栽培面積を広げていただきたいものです。そうすることで、一般の方々にも広く食べ比べていただきたいと思うのですが・・・。

「馬場なす」の画像検索結果

 

【上之郷なす】

 大阪府や地元泉佐野市のホームページにも紹介されており、大阪府泉佐野市上之郷地区で栽培されていたとされる水なすの原種の一つです。「日根野あずきに上之郷なす・・・」ということわざが残っていることからも、澤なすとならび水なすの原種として有力視されているナスになります。現在では栽培されておれず、文献なども残っていないことからその形状や栽培に関する詳細は不明です。

 

樽井巾着なす

 大阪府泉南市樽井町(タルイチョウ)でひっそりと種が繋がれ栽培されていた巾着なすです。こちらも水なすの原種の一つではないかといわれています。形状はその名の通り巾着型です。
 今は完全に姿を消しています。漬けた巾着水なすを取り出した際の色艶の悪さから現在の水なすブランドの系統選抜からは外されてしまったようです。


 この様に、いずれにしてもかつて大阪泉州には多様な水ナスの系統が存在していた事は間違いないです。
冒頭でも述べました通り、日本への渡来年度は不明ですが、最古の記録として、奈良時代の書物「東大寺正倉院奉方書」にナスを献上したという記録があり、少なくとも1200年以上前には栽培されていたことになります。 

その時代の大阪泉州地域は、和泉国として栄え、奈良平城京からの文化流入も盛んであったようです。それを証明するかのように、大阪に存在する5つの国宝の内4つが大和川以南にあり、また、ため池の数の多さに加え、ため池の歴史も日本最古(狭山池)級が多数存在します。

 現代のように種苗商が無い時代ですので、農家はそれぞれ自家採種で次の年の種を採っていました。そのため地域ごとに様々な姿形があり、今よりもいろんな種類の泉州水なすが存在していました。 

【大手種苗会社より新品種】

 近年は泉州水なすが全国的に受け入れていただけるようになり、大阪泉州より全国へ一大食文化が広まりつつあることは、我々水なすの生産業者にとってこのうえない喜びです。同時に大手種苗会社からも紫水、SL紫水、泉州絹皮水なす、みず茄などと言った新しい品種が次々と発表されています。このことは、水なす業界にとっても光栄なことです。

                                          

地域野菜の高級ブランド化

泉州の水なすは、昭和30年代まで、地域の人々にとって、安価な食材であり、質より量に重点を置いて栽培されていました。当時、水なすはその劣化しやすく鮮度がすぐ落ちると言った性質上、他地域へ出回ることがなく、地元の泉州地域で消費されるだけでした。

1988年にクロネコヤマトのクール宅急便が全国展開されるに際し、貝塚市の北由食品㈱さんが水なすを浅漬けとして全国発送しはじめたことを発端に、水なす漬けは全国各地の消費者に食されることになり、これまで泉州地域の人々には気づかれなかった商品価値を「発見」されました。クール宅急便の全国翌日配送と言ったことが、水なす浅漬けの商品特性がきわめてマッチしたのです。お客様のところへ届いた水なす漬けが、それから3~4日がちょうど食べ頃といったことです。こうした日々食味が変化するお漬物は全国的にも珍しいのです。


 
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水なすは何故泉州地域でしか採れないのか

泉州水なすは、浅漬け用途で全国に知られるようになり需要が急激に増えました。収益率も高いため、岸和田市、貝塚市、泉佐野市、和泉市等で栽培農家が増え、後継者も多く育っています。歴史のある水なすですが、「水なすは大和川(大阪市と堺市の境を流れる河川)を越えず」といわれるほど、ここまで栽培地域が集約されているのには理由があります。

まず、その独自の土地性が挙げられます。

 そもそも水なすは、乾燥した土地では栽培できない農作物です。泉州地域には水なすを栽培するために絶対必要な水瓶であるため池が全国でも1~2を争うぐらい数多く点在しています。近年は都市化による減反の影響で、水なす作りにも水が自由に回して使える地域が増えました。そのため、水なす栽培に必要な量の水を安定して十分に使うことができます。

「久米田池」の画像検索結果

大阪府最大の溜池・岸和田市の久米田池の淵を走るだんじり

 

土壌の違いも大きな原因とされています。

 水なすの主な栽培地のうち岸和田市、貝塚市、泉佐野市などの地質は大阪湾に面する砂地質で水はけがよく、海が近いため地下水にも程よく塩分が混じり、強い根を張る水なすにとって育ちやすい良好な環境になります。


 加えて
泉州地域は山と海に囲まれ、温暖な気候のため、蒸発していく水分を出来るだけ保持するために水茄子は何百年もかけて大量の水分をため込むように産地に適応したという説もあります。

大阪湾と和泉山脈に囲まれた泉州

 

 ナスの中でも栽培が極めて難しいとされる、水なす栽培技術も勿論要因の一つと考えられます。

生産している農家では、水なすの栽培技術を表に出すことがなかったため、他地域に栽培技術が伝わらなかったことも原因のひとつなのでしょう。と言っても、私見ですが、我々泉州地域の農家が何も秘密主義であったと言うわけではありません。水ナスが極めてデリケートな性質のため、枝の剪定や、葉欠き、受粉作業、花がら取り、そして日々目を配らなければならない潅水技術など、他の地域の方が簡単に真似ようと思っても真似られなかったと言うのが正直なところ、と私は思います。


全国へも取り組みの動き。しかし・・・

 高知県や徳島県など、四国は現代でもなすの一大産地です。遠く江戸時代の参勤交代で、初代土佐藩主の山内一豊は、土佐に帰る途中、泉州の岸和田城に立ち寄り「茶がゆ」と一緒に出せれた水なす漬けが殊のほか美味しく、忘れられず土佐に帰り水なすの栽培を始めましたが、「育たなかった」との昔話があります。。

 さらに、昔から地元では、「豊臣秀吉や千利休、にも愛された」と伝えられております。

 

これ程の知名度、人気のある水なすですから、現在でも全国で似た気候で栽培する取り組みがありますが、実際には育ちにくい状況です。また、育っても1年だけだったり、形や見た目は変わらない水なすが栽培されても、漬け込んだ時の瑞々しさや味などは、泉州の水なすと同じようにはいかないようです。泉州が生んだ水なすは、これからも特産物として泉州の地のみで生み出されていくのでしょう、と言うのが私の意見です。

 



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水なすの栽培方法

 より詳細につきましては、当HPの「水なすの栽培方法」をご参照下さい。

 泉州水なすは、近年需要が増えたことから、露地栽培のほか、無加温半促成栽培(
ビニールハウス・無加温)、加温促成栽培(ビニールハウス・加温)が行われ、ほぼ周年で生産されています。
 定植までの作業としては、接ぎ木セル苗を購入し、ポリポットに移植して1~2カ月育苗するのが普通です。しかし、一番花の蕾がついた接木苗を購入するところからスタートする農家も多く見かけます。育苗業者は四国の徳島県などに多いようです。一種のリレー栽培が行なわれています。当なす伝も、徳島から毎年接木苗を調達しています。
本圃には1月末から2月上旬にかけて、株間
45~50cm前後で定植し、主枝を3~4本立てに仕立てます。

着果を安定させるために俗に「トン打ち」と呼ばれる植物ホルモン処理は必須です。一度トン打ちした花には、その後重ねて受粉させることを回避する必要があります(重ねてトン打ちした花からは、奇形な果実がなることもあります)。このため希薄した植物ホルモン剤には、赤や青の無害な食紅で色をつけています。このため栽培期間の水なす農家の人達の手は、真っ赤であったり、真っ青であったりします。
私の手も、夏のシーズン中は真っ青で、周りの人にびっくりされたり、指先だけを見て「あの人は水なす農家や」と言い当てられたりします。

 また適度な樹勢と採光性を確保するため、逐次摘心や、摘葉を繰り返し行います。さらに肥料や水を多く必要とするため、追肥や灌水のタイミングを逃さないよう注意します。

 「水なす」の画像検索結果
 トン打ち直後の水なすの花びら(青いのは食紅)
 なす伝水なす農場
   なす伝の水なす農場(3~4本伸ばした枝を1本づつ紐で吊るしている)

 

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前述の通り、水ナスの栽培には大きく分けて3つの方法があります。

○ビニールハウス(加温)栽培での出荷はだいたい前年の11月頃~6月頃です。
○ビニールハウス(無加温)栽培での出荷は月頃~8月頃です。
○露地栽培では6月~11月頃出荷されます。

ビニールハウス(無加温)栽培の割合が最も多く、次いで露地栽培で、ビニールハウス(加温)栽培の順です。ビニールハウス(加温)栽培の割合は、全体の5%未満に過ぎません。 露地栽培はハウス栽培に比べ、雨風などの影響を受け、どうしても葉が実に触れるのでキズがつきやすいです。ナス紺色が濃く、種が多く、また皮がやや厚いのが特徴です。ただし露地物はハウス物に比べると、やや甘味に勝ると言う方もいらっしゃいます。
 水なすは意外と暑さにも弱く、8月になるとハウス内の温度が日中は40℃を超えるため、お盆の頃を境に、露地物よりハウス物の方が果実が汚くなりがちです。どちらかに優劣をつけるというのではなく、その時々の状態によって上手く食べ分けるのが水なすの通であるようです。

水なすの露地栽培

収穫したばかりの水ナスはトゲが立っていて慣れた私たちでも指に刺さります。
最盛期には、朝4時半頃から収穫作業が始まり、その日の朝に選別し出荷します。それ以外は、葉の剪定、受粉作業など、栽培の手間がとても掛かる野菜です。

「なすのトゲ」の画像検索結果
                         
                  



意外と暑さにも弱い水なす

 熱帯地方原産の野菜だけに、水なすは寒さに非常に弱いです。逆に夏場の暑さも限度を超えると、水なすも弱ってしまいます。水なすは、意外と暑さにも弱いのです。水なすのお漬物がお中元などで需要が集中する7、8月は、水なす出荷の最盛期であり、一日の収穫量はそれまでと比べ数倍になります。この頃のビニールハウス内の温度は40を超えることも珍しくありません。湿度も高く、体を使う作業なので体感温度はゆうに50近くはあるでしょう。水なすの栽培は、健康で体力に自信がある方でないと務まりません。
 このように人も体力的に過酷な夏の農作業ですが、水なすも暑さと闘っています。気温が高くなり太陽が照りつけるお盆過ぎになると、ビニールハウスでの水なすも生育状況が急に悪くなります。
 このような環境下に耐えられなくなった水なすの一部は、見た目はツヤがなく、炭のようなくすんだ色になります。症状が進むと皮が硬くなり、水なすの水分量も減るので果肉がパサパサしてしまいます。このような水ナスを我々生産者は「ボケなす」と呼んでいます。
 出来る限りこのようにならないよう温度管理や水やりなどに気をつかいます。よくトマトやレタスのハウス栽培では、ミスト噴霧で温度を数度下げていますが、水なすの栽培ではミスト噴霧は空中湿度が過湿になり過ぎるため使えません。しかし一旦品質の低下してしまった水なすはランクが落ち、加熱しない漬物には向かなくなってしまいます。


 
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水なすの選別は厳しい

 出荷時には形、艶、重量(水分)などを見て品質のランクが分けられます。実際にはA級、B級、C級、D級、規格外の5種類に細かく選別していきます。選別した中から質・見た目の良いA級品と、見た目が少し劣るB級品の一部が主に漬物屋さんへ出荷されます。
 なす伝でも水なすを漬ける際、A級品のみを使い、B級品以下は生の水なすとして出荷したり、あるいは古漬けにしたりします。
 なおA級品を特選のお漬物として、またB級品を家庭用のお漬物としてそれぞれ使い分けているお漬物業者もあります。

 なす伝では、岸和田農場で収獲した水なすを選別後すぐに隣の貝塚市にある加工場へ運び、その日のうちに漬け込みをおこないます。鮮度が良すぎてヘタに付いたトゲの鋭さに悩まされることも時々あります。

一般的には傷が付いたり形の悪いものはランクが低いのですが、ポリフェノールなどの栄養価は傷が付いた水なすの方が高いことが分かってきています。そのため、最近はC級品以下の水なすも以前に比べると商品価値が見直されつつあります。
 水なすは長なすや千両なすに比べ多量の水分を含んでおり、手で実を握ると水が滴り落ちるほどです。 特にハウス栽培の水なすは皮が薄くやわらかく、葉にこすれただけで大きい傷になるほど繊細で傷つきやすいナスです。

水なすの選別・ランク分け

水なすの選別風景:JAいずみの様の資料より



泉州水なすは浅漬けが絶品

 一般的には泉州水なす=浅漬けのイメージが強く、糠に1日~3日くらい漬けてサラダ感覚の漬物としても食べられています。全国的にも漬けてから少しずつ糠の中で味が変化するのは珍しく、漬かり具合は食べる人の好みによってかなり異なります。泉州水なすは、浅漬けが絶品です。

とりわけ糠漬けにすることでより甘みとジューシーさが増し、ナス嫌いの人でさえ唸るほどの美味しさを味わえます。なす伝でも保存料・調味料は一切使用せず、水なす本来の甘み・瑞々しさを生かした水なす糠漬けを製造販売しております。
 また最近では、生の水なすを岩塩やハーブ、オリーブオイルなどで和え、洋食の前菜風として利用したり、和食でもお浸し風や油との相性の良さを利用して天ぷらの材料としたり、全国的に色々な料理方法が広がっています。このためなす伝へも、全国から生の水なすへのご要望が増えつつあります。

 糠床へ3ヶ月から最長1年間ほど漬け込み、熟成発酵した水なす漬物もあり、泉州地域ではこれを「水なすの古漬け」といいます。泉州地域では昔は各家庭で作っていましたが、現在では自家用に作る家庭も少なくなり、若い人達は「水なすの古漬け」をほとんど知らないようです。
 特に真夏は30℃を越える日が続くと、すぐに糠床の表面からカビがはえてきたりします。これを放っておくと回復は難しくなります。現在では製造業者も少なく、あまり流通しなくなりました。なす伝では、徹底した温度管理などのもと、水なすの古漬けも製造販売していますので是非ご利用ください。

 生水なす20個入り  水なすの古漬け12個入り


水なすの泉州郷土料理「じゃこごうこ」

 泉州水なすの知られざる郷土料理としての存在感。その代表的な食べ方の一つとして「じゃこごうこ」があります。 水なす漬物を古漬けにし、大阪湾で獲れる小エビを生姜と一緒に甘辛く佃煮風に炊き合した料理です。名前の由来は海老じゃこと、水なすのお漬物(香の物=こうこう=ごうこ)を合わせて「じゃこごうこ」となりました。泉州地域では昔から、豊作で採れすぎた水なすは、冬の間の保存食を目的として糠床へ漬け込まれ、古漬けとして食べられていました。また、大阪湾で大量に獲れた海老じゃこと一緒に炊き合わせると非常に美味しく、お金もかからない料理だったことから、昔の泉州地域では生活の知恵としても親しまれてきました。このように昔はあたりまえに一般家庭にありましたが、各家庭、泉州地方の中でも各地域によってまったく味が違うという特徴もあります。そこがまた郷土料理として粋なところです。
 現在では糠床を持たない家庭が増えたこともあり、食べる機会も少なくなり、「じゃこごうこ」を知らない若い世代・核家族も増えてきました。その存在が薄れつつあるのも事実ですが、これからも残していきたい泉州の自慢できる郷土料理です。

なす伝では、このじゃこごうこは勿論、海老を同じく大阪湾の特産物である穴子やタコで炊き出しした「穴子ごうこ」、「たこごうこ」も製造販売しておりますので、是非一度ご賞味下さい。ちなみに、なす伝の代表・店長である吉川泰正が居住し、なす伝の製造所・店舗がある貝塚市の寺内町・願泉寺(がんせんじ)周辺地域ではじゃこごうこの別名として「じゃこなす」とも呼ばれています。となればなす伝のオリジナル商品も「穴子なす」や「たこなす」と呼ぶほうが相応しいかもしれません。

なお、じゃこごうこについては、当HPの「泉州郷土料理の代表、じゃこごうこ」でも述べておりますので是非ご覧下さい。

なす伝じゃこごうこ


 ちなみに、その貝塚市願泉寺の近くにはこの地域の人々を氏子とする感田神社があり、毎年
7月には寺内町から7台の太鼓台が威勢よく担ぎ出されます。その際の欠かせないご馳走として水なす浅漬けがあげられ、当なす伝も多くのご注文をいただきます。隣の岸和田市のだんじり祭りには大阪湾で獲れる「ワタリガニ」が有名で、このように陸と海の代表的な幸がお祭りの食卓を飾ります。

なお、水なすとお祭の関係につきましては、当HPの「泉州の祭りと特産品」に詳しく書いておりますので是非ご覧下さい。

「貝塚市 太鼓台」の画像検索結果
貝塚宮太鼓台祭り(7月)


色々なレシピに使える水なす

ナスの中でも唯一、生で食べられるのが水なすです。全国的にもこれほど生食が認知されているナスは珍しいのです。水なすは皮が薄くアクが少ないため薄くスライスして他の野菜とサラダにしたり、少々の粒塩とオリーブオイルで前菜のような食べ方もできます。

他のナスよりも皮が薄くて水分が多いから、煮たり油で揚げたりすると、たちまちとろけてしまいそうだと思われがちですが、実は和洋中すべての料理に水なすを使えます。油と相性が良いのはもちろん、焼きナスから煮物、天ぷら、さらにマーボー茄子などでも水なす の味と食感が生かされます。ただ、他のナスよりも皮が薄く水分が多いので、多少煮崩れしやすいのも事実です。煮物にすると水分がたくさん出るので水の量を少しだけ少な目にするのがポイントです。なす伝では、生の水なすを販売する他、水なすのレシピを公開していますので色々な料理に是非ご活用下さい。


 

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水なすの選び方(見分け方)

 

見分け方


 皮が濃い紫色で、張りとツヤがあり、ふっくらしていて同じ大きさなら重みのあるもの。ヘタの切り口がみずみずしく、よく見るとトゲがピンととがっているものが新鮮です。ヘタがしおれていたり、ヘタの切り口が白く乾いているもの、皮の表面のツヤが無いものやシワがあるものは収穫してから時間が経っています。
 水なすの選び方については、当HPの「水ナスを美味しく食べるコツ」で詳しく書いておりますのでご参照下さい。


水ナスの保存方法

  生の水なすは、ナス自体が熱帯地方原産だけに冷気と乾燥が苦手です。なので新聞紙などに包んで涼しい冷暗所、または冷蔵庫の野菜室で保存します。室温の場合3日くらいは持ちますが、気温の高い時期や少し長めに保存したいときは冷蔵保存のほうがよいでしょう。冷蔵する場合は、新聞紙で包んでポリ袋に入れて野菜室へ。ただし冷やしすぎるとかたくなり味が落ちるのでなるべく早く食べましょう。

 

水なす漬けは、例えばなす伝特製水なす糠漬けの場合は、全て個別袋入りのため冷蔵庫での保管やお裾分けにとても便利です。商品の到着後は、冷蔵庫の出来れば野菜室にお入れ下さい。水なす糠漬けの保管は512度、より望ましくは810度が適しています。真夏の作物である水なすは、例え浅漬けであっても5度未満では急速に鮮度が落ちます。


 

水ナスの栄養と期待される効能

 ナスは一般的には9割以上は水分と糖分で構成されています。水なすとて同様です。ですから水なすには栄養が無いのではないかと言われそうですが、そうでもないのです。

 水なすの皮にはアントシアン系色素である「ナスニン」というポリフェノールの一種が含まれています。ナスニンには発がんを抑制する抗酸化作用があり、美容や老化防止に大きく作用すると言われています。また、眼精疲労にも効果があるといわれています。そのため、水なすを調理するときは是非皮ごと使いましょう。カリウムも比較的多く含まれています。カリウムは血圧の上昇を抑える作用があるので、生活習慣病の予防にも効果が期待できます。

植物の栄養素




なすの含まれることわざ

 
「秋なすは嫁に食わすな」 (あきなすはよめにくわすな)

このことわざには3つの意味があるとされています。まず秋なすは特に味がよいので、もったいないから嫁には食べさせるなという姑の嫁いびりの言葉。次に、ナスには体を冷やす効能があるので、涼しくなる秋にお嫁さんが体調を崩さないように、と言う意味。さらに、なすは種が少ないので子供ができないといけないから嫁には食べさせるなと気遣いのため使った言葉です。

 

「一富士二鷹三なすび」 (いちふじにたかさんなすび)

このことわざは、初夢に見ると縁起がいいと言われています。その訳は、富士山は日本一の山。鷹は高い、掴み取る。ナスは実に成る事から「ことを成す」「子孫繁栄」や「成功する」という意味だそうです。徳川家康が富士山・鷹狩り・初物のナスを好んだ、ことからなど諸説あります。いずれにしても、良い意味で使われていることは間違いなさそうです。

「一富士二鷹三なすび イラストフリー  登録不要」の画像検索結果

 

「親の意見と茄子の花は千に一つも徒はない」 (おやのいけんとなすびのはなはせんにひとつもあだはない

 ナスは水や肥料を比較的たくさん必要とするなど、育てるのには大変苦労するのですが,花が咲くまできちんと育てると一つの無駄花もなく実が成ります(結実率が高い)。一方、 親が子にする意見も同じように子にとって無駄な意見はなく、しかも間違いもないという見解です。「徒」は無駄という意味で,親の小言は良く聞くようにという意味だと思います。ちなみに、茄子という名前の由来は「早く実が成る」ことからだそうです

 

「瓜の蔓に茄子はならぬ」(うりのつるになすびはならぬ)

 

 血筋は争うことができず、平凡な親からは非凡な優れた子は生まれないということの喩えです。それから転じて、ある事柄からはそれ相応の結果しか生まれないということです。さらにそれから転じて、ある事柄からはそれ相応の結果しか生まれないということのようです。

 類義のことわざとして、「蛙の子は蛙」(かえるのこはかえる)、「へちまの種は大根にならぬ」(へちまのたねはだいこんにならぬ) などがあります。一方、対義のことわざとして、「鳶が鷹を生む」(とびがたかをうむ) というのがあります。

 用例としては、俺の息子は『瓜の蔓に茄子はならぬ』で、「俺と同じ大工の職人の道を進むことになったが、なかなか覚えが早くて職人としての筋が良いようには思う」といった使い方があるようです。
「瓜の蔓に茄子はならぬ」の画像検索結果

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